管理会社見直しの流れ・進め方

管理会社見直しの流れを説明しよう。
時系列に沿ってじっくり丁寧に説明しているから、これを読めば一通りのことが頭に入ると思うよ。

張り切ってどうぞ。

今の管理会社に不満があって変更したくなったとき、最初にすべきことがある。

何でしょう。

本当に会社を変更する必要があるのか、今一度ふみとどまって考え直してみること。

なんだ、そんなことか。

変えなくてすむならその方がいいわけだしね。

そりゃまぁそうだけど。

今の委託費が高いなら、まず要らないサービスを削ろう。
フロントマンに不満があるなら交替してもらおう。

そんなことわかってるし、みんなとっくにやってるよ。

それが意外とそうでもない。
長年の不満がたまってると、今さら何を言ってもという諦めムードになって、改善の圧力を会社にかけてないケースが多いんだ。

そうかなぁ。
さんざんかけてダメだったから、諦めムードになったんじゃないの？

まぁでも、改善のうながし方にもコツってものがあるからね。

そんなもんですか。

ポイントはなるだけ会社の偉い人に直接不満をぶつけること。
末端の社員にこちらの声が握りつぶされてるケースは多いから。

社長はいますかって電話すればいいの？

社長は難しいかもしれない。
でも最低フロントマンの２つ上クラスの上司とは話しておくべきだよ。
１つ上じゃまだ心もとない。

大して効果なんて無さそうだけどね。

それがけっこうあるんだよ。
会社との関係がこじれてなければ、これで大抵解決しちゃうぐらいかもしれない。

へぇ、やってみるもんだ。

文書で伝えて文書で回答をもらうようにすれば、さらに効果的。
こちらの本気が伝わるだろう。

試してみるよ。

管理会社に緊張感さえ持ってもらえれば、けっこうな率でサービスは改善するってことだね。 変更までいかずに済むケースも多い。

今の会社も捨てたもんじゃないと。

でもそれは管理組合と会社の関係がこじれてない場合の話。
長年のバトルで感情のみぞが生まれてると、もう何をしてもダメなケースが多いんだ。

そういうときはどうすればいいの？

どうしようもないんじゃない？末期症状が出てる夫婦みたいなものだから。
そうなったらいよいよ管理会社変更かなぁ。

離婚ですか。

うん、だから会社への不満は早めに伝えとかないとダメなんだよ。
早いうちならまだどうとでもなるんだ。

さて、いよいよ管理会社との関係もどうにもならなくなり、見直しを進めたくなったとする。

する。

まずしなければいけないのは他の理事会メンバーの同意を得ること。
１人で勝手に話を進めるわけにいかないから。

何か決議をとるの？

決議なんていらないよ。
他のメンバーにやる気になってもらえさえすれば、それでいい。

やる気になってもらえなかったらどうするの？

説得しよう。

説得してもダメだったら？

さらに説得しよう。

それでもダメだったら？

今は見直しを進めるタイミングじゃなかったということかもしれない。

多数決で押し切っちゃダメなの？

ダメってこともないけど、なるべく全会一致がいい。
後々に禍根を残すからね。管理組合が真っ二つに割れるきっかけになるかもしれない。

１人でも反対がいたら止めるべきなの？

反対した人のわだかまりを最小に抑えられているなら、進めてもいいと思う。

ん、どういうこと？

あくまで消極的な反対に収めるということ。
「私は反対だけど、でもみなさんが賛成するならそれに従いますよ。」
そういう穏やかな反対なら、まぁ問題ない。

穏やかでない反対をする人もいるの？

最初から強硬に反対する人は少ないかもしれない。
初めは消極的反対だったのが、感情のもつれで何がなんでも反対に変わるケースが多い。

何でそうなってしまうのさ？

あのね、管理会社の見直しをしたい人って、普通やる気に満ちてるわけよね。 マンションのために戦うぞエイエイオー、みたいな気持ちが強いの。

うん。

そういう人がだよ、これから戦の準備を始めようという矢先に、味方だと思っていた理事会メンバーから「えーそんなのめんどくさいよー」って反対されると、 やっぱカチンときてしまうわけ。

まぁそうかもしれませんな。

それでついつい語気を荒げてしまう。
「何でそんなこともわからないんだよ」という感じで舌打ちしてみたり。

なるほど。そうしてバトルに発展していくと。
でもどちらも大人なんだから、その辺り上手く回避するんじゃない？

だと良いんだけどね。
議論に熱くなりやすいのって、むしろ大人の方だったりするんだ。

まぁとにかく言葉には気をつけようと。

そうね、あんまり自分が引っ張ってやろうと思わない方がいいかもだね。
上司にお伺いでもたてるつもりで、ソフトにソフトに。

でも押しの強さも必要なんじゃない？

「とりあえず他の会社の話も聞いてみましょうよ、変更すると決めてるわけじゃないんですから」という調子で進めよう。 それだと向こうも強く反対できないから。

そんなもんですか。

「あんまり強く反対するのも変だしなぁ」という空気を、それとなく醸成していくのがコツだ。

わかるようなわからんような。