管理会社の選び方 契約を交わす前のチェックポイント
マンション管理会社というのは一見どこも同じようでいて、その実サービスのレベルにけっこうな差があります。 同じ業務をさせても質の違いがでるという意味です。
報告書1つ取っても、細かいところまで行き届いた充実した内容を提出してくる会社もあれば、 会計報告だけ出して終わりというところもあります。
困ったことに、そうした実力の差を管理組合が事前に判断するのは困難です。
どこもプレゼンテーションの場では良いことばかりを言うし、反対に契約書に書いてあるのは決まって薄っぺらい業務仕様のみで、
とても比較の材料にならないからです。
そこでいくつかのポイントをご紹介しましょう。
新しい管理会社を選ぶ際に、専門家はどんなところをチェックするのか。
管理組合としては予めどんなポイントを押さえておけばよいのか。
現在契約をしている会社の仕事ぶりを評価する基準としてもお使いいただけるかと思います。
・・なお名誉のために言っておきたいのですが、何もここに載せたポイントがイダケンが普段の業務の中でチェックしている全てというわけではありません。 私が管理会社の実力を診断するときは、大体200項目ぐらいはある、詳細な質問を会社にぶつけています。
さらに言うなら、ここで紹介する知識をもとに、管理組合が自分たちだけで会社を変更することをお奨めしているわけでもありません。 基本的には専門家の力を借りるべきだとイダケンは思っています。
- 良いフロントマンについてもらえるか
-
マンション管理業界はフロントマンの当たりはずれが大きい世界です。
担当者の実力をある程度事前に判断するために、こんなところを確認しましょう。 - 月次報告書に中身があるか
-
毎月提出される報告書のレベルはどの程度のものなのか、事前にチェックしておきましょう。 こんなところを押さえてあれば合格です。
- 議案書のレベルはどれぐらいか
-
作成してくる議案書のレベルが低い会社があります。
質の改善を促すために契約書にこんな条項を盛り込むと良いでしょう。 - 滞納問題の解決力はどれぐらいか
-
管理費の滞納に悩むマンションは少なくありません。
プレゼンテーションでのセールストークに流されることなく、 会社が具体的にどのような督促活動を行ってくれるのか確認しましょう。 - 管理規約の積極的な改正を管理会社に促す
-
管理規約を昔のままにしているマンションは少なくありません。
適切な改訂を会社の方から積極的に提案する、そういう環境を作るべきでしょう。 - 修繕業務について 会社の姿勢、レベル、そしてお金の話
-
修繕業務に関しては契約書に少ししか記載されないことがほとんどです。
最低でもこの3つのポイントを押さえておきましょう。 - 設備点検のレベル 管理会社の立会い
-
設備点検をどんなやり方で行ってくれるのか、事前に確認しておきましょう。
ここで取り上げるポイントは、管理会社の人間が点検に立ち会うのか否かです。サービスのレベルを5段階に格付けしてみました。 - けっこうバカにならない経費の負担
-
委託費を比較する際には、諸経費(たとえば資料のコピー代など)が会社持ちなのか、それとも組合が払うのかという点についても、 確認しておく必要があるでしょう。 契約書に明記されている項目とそうでない項目とがあるので注意が必要です、