独立系大手管理会社 N.H社 のホームページをチェック
マンション管理会社を彼らのホームページから比較しようという企画です。
有名どころの業者を中心にサイトをチェックして、彼らの実力を探っていきます。
今回取り上げるのは、独立系大手、管理業界の黒船とも言われたN.H社です。
(なおこのシリーズで評価するポイントは、主に管理組合運営のバックアップ体制についてです。)
- 1.「月に3回以上のフロントマン巡回」
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評価: ★★★★★
フロントマンが月3回以上1つのマンションを回ることをノルマにしているとのことです。
この回数は立派です。現場を大切にしていると胸を張って言うことができます。ただ問題は巡回の質です。
ちょっと顔を出した程度の巡回では意味がありませんから。管理員の勤務時間内に巡回し、敷地内をくまなく歩き回り、結果を管理組合に報告しているのであれば、 とても評価できるサービスです。
- 2.「支店・本店のバックアップ部門の充実」
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評価: ★★★☆☆
現場担当者の負担が重くなりすぎないよう社内で分業を図っています。
例えば会計部門が収支報告書や決算書をフロントマンに代わって作成したり、法務部門が管理規約を策定したり、といったことです。これはフロントマン依存体質という業界の欠点を理解しているという点で評価できるのですが、 一方で分業化することによってフロントマンの知識・経験が狭くなってしまうという危険性をはらんでいます。
さらには分業によって管理組合との窓口が複雑になり、 何か起きたときにたらい回しの対応をされる恐れもあります。
- 3.「研修センターとカリキュラムの充実」
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評価: ★★★★☆
現場担当者の研修に力を入れているとのことです。
研修の目的を、担当者によって管理レベルのバラつきが出ないようにするためと位置づけている点が評価できます。自社の研修センターが東京都の職業訓練校に認定されており、カリキュラムの充実に力を入れていると見て良さそうです。
- 4.「コミュニティ形成のお手伝い」
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評価: ★★★★☆
マンション住人のコミュニケーションを促進するために、管理会社がイベントを企画したり、広報誌を発行したり、 管理組合のホームページ作成を手伝ったりするとのことです。 コミュニティ形成という着眼点は良いと思います。
- 5.「防災・防犯コンサルティング」
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評価: ★★★☆☆
管理員が巡回したり、登下校時の子供に声掛けをするなど防犯を促進するとのことですが、 それほど充実した内容とは呼べないかもしれません。
総評 管理会社 N.H社
全般にとてもアピールの上手なホームページです。
ただこの仕事内容を本当にフロントマンがこなせるのだろうかという疑問はあります。
ノルマや制度でサービスの質を高めるには限界があり、結局は社員の意識の高さにかかってくるのですから。
※ このシリーズはあえてホームページからのみの評価に徹しており、 管理会社の実態を反映させているわけではありません。 また、ホームページの内容は私が見た当時のものであり、現在とは異なる可能性があります。 くれぐれもご了承ください。