H.C社のホームページをチェック
マンション管理会社を彼らのホームページから比較しようという企画です。
有名どころの業者を中心にサイトをチェックして、彼らの実力を探っていきます。
今回取り上げるのはゼネコン系大手H.C社です。
(なおこのシリーズで評価するポイントは、主に管理組合運営のバックアップ体制についてです。)
- 1.「組織的なバックアップ体制」
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評価: ★★★☆☆
フロントマンの負担を減らすために、社内の専門部署がバックアップ体制を整えているとのこと。 会計部門がフロントマンに代わって決算書を作成したりといったことです。大手では一般的なシステムと言えます。
- 2.「平均12棟を担当」
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評価: ★☆☆☆☆
高い品質のサービスを維持するために、フロントマン1人が受け持つ物件数を12程度に抑えているとのことです。 こうした数字をホームページで公開するのは良いことだと思います。管理組合にとって有益な情報となります。
ただし12という数について言うならば、現在これは他の大手においても常識的な数字ですし、 さらに言うなら数字の質が問題になります。受託戸数10万戸を超える大手管理会社の1棟あたりの平均戸数は大体50戸であるのに対し、 H.C社は大型マンションの管理が多いため平均約93戸となっています。他の大手よりだいぶ多いのです。
それならせめて1人当たり7~8棟に抑えないと、アピールにならないだろうと感じます。
- 3.「管理員との連携」
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評価: ★★★★☆
フロントマンと管理員との間に主任や指導員といった立場の人間を配置し、現場とフロントの連携をスムーズにしているとのことです。 スタッフ間での「引継ぎノート」の存在をアピールするなど、居住者の声を社内に伝える体制作りに力を入れているように見えます。
- 4.「マンションのコミュニティ作りを支援」
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評価: ★★★★☆
マンションにおけるイベントを企画して、居住者同士のふれあいを図るとのことです。
夏祭りやクリスマスイベント、ヨガ教室などを開催したりするのだとか。楽しそうですね。良いマンション管理を進めていく上で、居住者同士のつながりは大きなポイントとなります。 無償で支援をしているとの前提で、★4つとさせてもらいました。
総評 管理会社 H.C社
H.C社はゼネコン大手を親会社に持っているだけあって、ホームページの内容も修繕に関するアピールが多い印象です。
自社の特長を打ち出し他と差別化を図るという意味では良いのかもしれませんが、 ただ大規模修繕は管理会社にとって本来は基本契約外のオプション業務のはずです。 (それなのに修繕を積極的にやりたがる業者が多いのは、利益率が高いからです。)
管理会社にとっての本業と言える総会・理事会支援に関するアピールは乏しいのに、 やたら修繕には色気を出しているホームページを見ると、やや商売に前のめりな印象を与えてしまうのではと余計な心配をしてしまいます。
※ このシリーズはあえてホームページからのみの評価に徹しており、 管理会社の実態を反映させているわけではありません。 また、ホームページの内容は私が見た当時のものであり、現在とは異なる可能性があります。 くれぐれもご了承ください。