三菱地所コミュニティってどんな会社?
千代田区に本社を置く管理会社で、1969年設立。
従業員数は2024年時点で5,418名。
三菱治所グループの一員。
三菱治所の分譲マンションの他に、2005年に藤和コミュニティ、2014年に丸紅コミュニティを吸収合併し、受託戸数を増やしている。
2024年現在、受託戸数は330,876戸であり、業界5位。
自主管理マンションの会計支援システム「クラセル」を提供するイノベリオスをグループに置き、低コスト志向の管理組合向けにサービスの住み分けを行っている。
イダケンと三菱地所コミュニティ
三菱地所コミュニティの物件は、8件ほど関わったことがあります。
印象としては、社員教育がしっかりしている会社です。
受け答えが丁寧で、紳士的に対応してくれるフロントマンが多いと感じました。やや融通の利かない人もいたものの、当たり外れは少ないのではないでしょうか。
しかし1人だけ、仕事が雑なフロントマンがいました。そこは三菱ブランド(三菱が建てたマンション)ではなく、三菱にとって外様にあたる物件でした。おまけにリゾートマンションでもあったのですが、もしかしたら自社ブランドの普通のマンションとは扱いが違うところもあるのかもしれません。
三菱に限ったことではなく、大手管理会社はどこも自社ブランドの物件を大事にする傾向があります。 イダケンは先のリゾートマンション1件以外は、三菱自社ブランドのマンションでしか、ここと関わったことがありません。
三菱は藤和、丸紅を買収しているので、そうした物件は三菱にとって「外様」にあたります。 よく聞くのは、そうしたマンションに対しては、ここは相当に強気な値上げ提案をしてくるということ。元の委託費が安めなこともあるのでしょう。
提案を断れば契約を切ってくると聞きます。 値上げの強気さにかけては、ここと住友だろうと思っています。
しかし先ほども言ったように自社ブランドは大切にするので、そういう物件に対しては、最初は強気な態度できても、 なんだかんだとこちらの価格交渉に付き合ってくれ、ちょこちょこと小出しに価格を下げてきます。 交渉上手な会社だと感じました。
委託費、大規模修繕ともに高めと感じます。 特に長期修繕計画における値上げ幅が大きく、コストへの不満でイダケンのところへ相談にくる管理組合が多いです。
ちなみにここは大規模修繕を元請ではなく設計監理の立場で行います。 つまり工事を行う会社を三菱が最初から1つに決めて発注するのではなく、いろいろな工事会社から相見積もりをとって一番良いところを決めようというスタイル。コンサルと同じやり方です。
そのわりには高くつくのですが。
とはいえ、値段が高くても、別の会社にリプレイスしようとまで思う管理組合は少ないでしょう。 関東では三井と三菱は絶対のブランド力があるからです。少々の不満ぐらいでは倒れないのです。