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管理会社変更について、このような情報を載せているサイトです

総会で事前承認を得る

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さて、ここまで準備が済んだら、いよいよ総会を開催して見直しを進めることの承認を得よう。

得よう。

勘違いしちゃいけないけど、これは「管理会社変更の決議」ではないよ。
まだ変更すると決めたわけじゃないし、この時点で意中の会社がいるわけでもない。

まだ何にも決めてないもんね。

「今から見積もりをとって管理会社の比較をしたいんですけどいいですか?」というお伺いを立てるのが、今回の決議の目的。 言わば、スタートラインに立つための許可をもらうんだ。

総会の許可がないと、理事会は見積もりをとることさえできないの?

できないことはない。
理事会が勝手に見積もりをとって、勝手に比較をしたって基本的には問題ない。

じゃあ総会なんて開かなくてもいいんだ。

うん、手続き上は。
ただ勝手に話を進められたら、管理組合の他のメンバーだって良い気持ちはしないじゃないか。

まぁね。

何をするにも事前に承認を得てから、これがマンション管理の基本なんだ。

Point

管理会社の見直しを進めることについて、事前に総会の承認を得ておく。

総会を開かなくても手続き上は問題ないと言ったばかりで悪いんだけど、これにも実は例外があってね。

開かなくちゃいけない場合もあるってこと?

うん、前に言ったコンサルタントを起用するケースだと、総会の承認が必要になる。 これを怠ると不正な手続きということにされるから要注意だ。

不正な手続きをするとどうなるの?
逮捕されるの?

逮捕はされないだろうけど、反対派につつかれたら管理会社の見直しを白紙に戻さないといけなくなるかもしれない。

怖いですな。

だから何が正しい手続きなのかを、管理組合はよく理解しておく必要がある。

でもその辺りは今の管理会社に任せておけば、うまくやってくれるでしょ。
いちおうプロなんだから。

それがそうともいえない。
見直しを進める時って、今の管理会社には協力を頼みにくいじゃないか。

そうかな?

そうだって。
そりゃ頼めばアドバイスぐらいしてくれるだろうけど、管理組合のほうでも「それはちょっと筋が違うよね」みたいな気持ちになるから。

ふ〜ん。

それで組合だけでやろうとして、間違った手続きになってしまうことも多いと思う。

思う。

あるいは今の管理会社は、組合が間違った手続きにのっとってることを知りながら、わざとそれを黙認してくるかもしれない。

何で?

あとから「あれは不正な手続きだから無効ですよー」と騒いで妨害するため。

性格悪いなぁ。

だから管理組合がしっかりしてないといけないのだ。
わからないことがあれば、マンション管理士の無料相談なり利用してみるのもいいと思うよ。

Point

正しい手続きを踏まないと、見直しが丸ごと無効にされてしまう。

議案書は誰が作成するの?

総会で見直しを審議するにあたって、まず議案書を作成する必要があります。
通常総会を開催する場合は事業計画承認の一項目として、臨時総会の場合は事業計画修正の承認として盛り込みましょう。

議案書はふつう管理会社が作成するものですが、今回は見直しを進めようという提案なので、今の管理会社に作成を依頼するわけにはいかないかもしれません。

もしもコンサルタントと契約をし見直しを進めていくのであれば、議案書も当然そこが作成してくれるはずなので問題ありませんが、 管理組合だけで見直しを進めていくつもりであれば、作成は組合に委ねられるかもしれません。

なぜ管理会社を見直そうと思ったのか、今の会社の問題点、そしてそれを放置することでこの先どのような弊害が生じるか、といった辺りを筋道立てて説明することが大切です。

この段階ではまだコンサルと契約することについて、総会で承認が得られていません。
しかし大体どの会社も前倒しで管理組合に協力してくれるはずです。

もしもその後、総会で契約についての承認が得られなかったときは、コンサルの前倒しの労働はタダ働きということになります。

総会では過半数の賛成が得られれば決議が通る。
とりあえず見直しを進める許可が得られたということになる。

でも、できれば全会一致を目指すべき?

もちろんそれに越したことはない。
でも総会で全会一致にこだわると、さすがに何も決まらないからなぁ。

まぁそうだね。

たった1人反対したからというだけで決議をつぶしていたら、かえって反対を表明する人にもプレッシャーをかけることになる。

あの人ひとりのせいで何にも決まらないよねー、みたいな?

そうそう。そんな風に言われるのが怖くて、自由に意見を言えなくなってしまうかもしれない。 それもまた問題だからね。

じゃ反対する人がいても、構わず押し切っちゃっていいの?

まぁ反対派の数や、意見の強さにもよるけど・・。

どのぐらいまでの反対なら、あっても大丈夫?

20パー・・・多くても30パーセントまでには抑えたい。

それ以上が反対したら、一人一人説得してあるかないといけないの?

う〜ん・・まぁでも今回の決議はあくまで管理会社の変更を「検討する」ための決議じゃないか。 まだ変更すると決まったわけじゃないんだよ。

それが何だってのさ?

とりあえず他の会社にも話を聞いてみましょうよというだけなんだから、そんなに反対する人もいないんじゃないかってこと。

そうなんだ。ならいいけど。

それでも多少の反対はでるかもしれない。
その場合、その人達がどんな理由で反対しているのか、よく聞いておくといいよ。

向こうの顔も立ててあげようってこと?

いや、と言うかね、この段階で反対する人って、いざ管理会社変更を正式に決定しようという時にも、やっぱり反対する人なのかもしれないじゃないか。

うん。

だから、まぁ何と言うかさ、相手の手の内を知っておきたいというか、こういう意見をぶつけてくる人なんだなーというのが予めわかっていれば、 理事会としても対策をたてやすいやね。

そんなもんですか。

それに、理事会が反対派の意見をろくに聞かずに押し切った、なんて思われても困る。

困るね。

反対意見もふまえたうえで決めましたよ、という点を印象づけるには、なるべく早い段階で意見を出し切ってもらったほうがいいんだよ。

後からとつぜん反対されても困る、と。

そう。とつぜんの反対があると、そこが議論のスタート地点になってしまう。 「じゃあそれについてもうしばらく議論を続けましょうか」みたいな流れになるからね。

Point

反対は多くても30%までに抑える。その場合でも反対派の意見にはよく耳を傾ける。

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