いよいよ工事へ
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さて、説明会の開催も終わったらいよいよ工事本番に入る。
やっとか。ここまで長かったね。
工事の際に理事会(修繕委員会)が気をつけなければいけないことは、 前にも言ったように、とにかくマンション住人に情報の周知を徹底すること。
今日は水が出ませんよーとか、洗濯物干せませんよーとかね。
そう。例えばバルコニーに物を置いてちゃいけない日に、でも置いてあったりすると、 工事ができなくなるかもしれない。進行に支障が出てしまうんだ。
問題だね。
「早くどかしてくれ」なんて言おうものなら逆に怒られかねない。
「何でもっと早く言わないんだ!」って。
せつないね。
大規模修繕はただ工事がうまくいきさえすれば良いってもんじゃないんだ。 ストレスの多い工事期間をいかに住人同士のトラブル無く乗り切るかが重要なのだ。
工事期間中の理事会(修繕委員会)の仕事
情報の周知を徹底する
工事期間中には「洗濯物が干せない」、「エレベーターが使えない」など日常生活に様々な支障が出るので、 そうした事項を予めマンション住人に伝えておくことが、スムーズに工事を進める上で重要です。 マンションの人間関係を守ることにもつながります。
専用の掲示板を使ったり、重要事項は全戸に案内分を配布するのが良いでしょう。
無用な摩擦を生まぬよう、情報の周知の徹底につとめます。
クレームの窓口になる
工事の間は慣れない異臭や騒音にさらされストレスの多い期間となります。
小さな不満も放置されれば次第に大きなものへと変わるはず。
理事会(修繕委員会)は意見箱を設置するなどして、住人のクレームに耳を傾けることを心がけましょう。
現場を住人目線でチェックする
工事がどんな具合で進んでいるのか、折に触れて理事会(修繕委員会)の目で実際に確かめるようにしましょう。 専門家ではないので技術的なチェックは難しいでしょうが、「あれ、思ってたのと違うぞ・・?」など住人の目線で気付くこともきっとあるはずです。
施工業者の社員は、しょせん自分たちがそのマンションに住むわけではないので、 そこで生活する人たちにとっての住みやすさという観点から現場を見ることができないところがあります、どうしても。
定例会議を開催する
理事会(修繕委員会)は工事期間中、月に2~3回の割合で会議を開くことになります。
工事がつつがなく進行しているのかを確認したり、住人からのクレームにどのように対処していくかを話し合ったりします。
特に難しいのが追加工事に関する話し合い。
大規模修繕においては仕様の変更、追加の工事が付き物です。
いくら事前の診断や設計を綿密に行おうとも、やはり実際に工事が始まってから判明する問題もあるからです。
どんな範囲をどんな風に、そしていくらで追加工事するのか。
業者と管理組合の代表者が集まって相談します。
こういう時にプロ(例えば管理会社のフロントマンや外部のコンサルタント)が業者との間に入って交渉してくれると管理組合としては助かるのですが、 そこを自分たちだけでやらないといけないのが「工事業者お任せ方式」の大変なところです。
管理組合も忙しいんだねー。
責任もなんだか重そうだし。
うん。管理会社のフロントマンがサポートしてくれればいいんだけど、「工事業者お任せ方式」だとそれも期待できないかもしれないからね。
工事業者さんは組合をサポートしてくれないの?
できる範囲ではやってくれるだろうさ。
でも基本的に彼らは工事の専門家であって、マンション管理の専門家ではないからね。
あんまり期待できないぞ、と。
ほら、建設業界って職人肌の人が多いじゃないか。 積極的に管理組合とコミュニケーションを取ったり、一緒になってクレーム処理にぶつかっていくって人は、多くない気がするんだよね。
Point
「工事業者お任せ方式」にはもう1つ欠点がある。
現場の監理の問題だ。
監理って何だっけ?
チェックのことだよ。
手抜き工事がないか、現場をまわってしっかりチェックしてくれるのかって話。
工事業者はチェックをサボるの?
サボると言うか身内同士でのチェックになるからね。
手抜きをしようと思えばできてしまう環境にあるってことさ。
管理組合としてはどうすればいいの?
とにかく信頼できる業者と契約しろってことだね。
屁のつっぱりにもならんアドバイスだな。
どうしても業者が信頼できないなら、外部のコンサルタントを別に雇ってチェックだけお願いするという手もあるけど・・。
お金かかるんでしょ?
まぁね。1日云万円みたいな世界だね。
そもそも工事業者お任せ方式って、資金に余裕のないマンションが採ることが多い方式だからね、
なかなか厳しいかもしれない。
Point
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