外壁タイル補修の数量チェック
大規模修繕にコンサルタントが入る場合、工事の設計はコンサルの仕事です。
建物診断をし、傷んでいる箇所を把握したうえで、どんな工事をするのかを決めます。
しかしコンサルの行う建物診断は、あくまで足場をかけていない段階でのものなので、 いざ工事が始まり足場をかけて調べてみたら予想より劣化の箇所が多かった、という可能性が大いにあるわけで、 その場合、工事に追加費用が発生することになります。
追加費用の発生自体は、仕方ないものと考える必要があります。
大規模修繕には付き物であり、従って追加工事を見越してあらかじめ予算を5〜10%多めに取っておくのが鉄則です。
とは言え、追加工事は割高になる傾向があり (というのも工事が始まってからは今さら業者を変えることができない手前、向こうの言い値で価格が決まるからです)、できれば少なく抑えたいのもまた事実。
もしかしたら工事業者のなかには利益を増やしたいがために、実際よりも多く追加工事の箇所を申告するところもあるかもしれません。
なのでイダケンの事務所では、工事が始まり足場が組まれた後、足場に上って自分の目で追加工事箇所を確認するようにしています。 共に仕事を進めていく業者さんを疑うのもなんですが、 業者が主張する追加工事が本当に必要なのか、念のため確かめておこうと。
↓写真の現場では私たちの事務所から二名(事務所代表イダケンと一級建築士の添田)、そして役員さん二名で足場に上り、検査を行いました。
青テープを貼ってあるのが補修箇所です。図面を見ながら1つ1つ確認していきます。
役員さんの同行は別に必須ではないのですが、イダケンはいつも声を掛けるようにしています。 業者任せの大規模修繕じゃつまらない、せっかくなら管理組合の方々にも参加して欲しいと思うからです。
平日だとみなさんお忙しいので、なかなか参加者が集まらないのですが、この日は祝日だったこともあり2名のご参加でした。
「外から見るのと足場に入るのとじゃ全然違うねぇ」、となかなか楽しまれたご様子。
「ここはどういう風に直すんですか?」といった役員さんの質問にもお答えしながら、たっぷり2時間かけて回りました。 と言っても2時間では全て確認しきれないので、役員さんお帰りの後、イダケンと一級建築士添田の2人での地道なチェックが続きます。