試験施工の重要性
大規模修繕のよくある失敗の1つですが、工事完成後の姿が当初のイメージと異なることがあります。 高いお金を払って「こんなはずじゃなかった・・」ではやりきれません。
そうしたリスクを減らすために、本工事の前に試験施工を行い、事前に完成イメージを確認する事が重要です。
下の写真は、廊下床の長尺シートの試験施工です。↓
長尺シートは高い材料なので、失敗したからといって、後から簡単に貼り替えられません。 事前の確認が重要です。
下の写真は、手すり壁の色を決めるために3色の見本を用意し、管理組合の意見を聞いているところです。
スタッフが手に持っているのがA4程度の大きさの色見本です。↓
↑色を大きく変更するわけではなかったのですが、完全に元と同じ色で塗り替えるのは難しいため、近い色を3色用意し、管理組合に選んで頂きました。
別の箇所の外壁の色を、決めてもらっているところです。↓
外壁でも場所によって色が違うことがあります。外壁、鉄部含め全部で2〜30箇所の色の確認が必要になるかもしれません。
事前にサンプルを確認するときは小さな面積でしか色を見ることができないため、実際に完成してみるとイメージが違うと感じるケースもあります。 いくつかの箇所は試験施工をし、全体を塗る前に色合いを確認します。
元の色を大きく変えるときは注意が必要。 とりわけ外壁や屋根の色はマンションのイメージを変えてしまうので、後から居住者のクレームを生む可能性があります。 事前に合成写真をつくり、総会で決めることが望ましいでしょう。
業者任せではどうしても後から「こんなはずじゃなかった」が生じやすくなるので、 管理組合が主体となり、ポイントとなる箇所を自分たちの判断で決めていく必要があります。 そのお手伝いをするのがコンサルの役目です。